どーも、全然自転車に乗った記事を投稿しない系自転車ブロガーのペッパーです。
普段走ってる道を全世界に晒すのはなんか恥ずかしくて(笑)
そんな訳で今回も自転車情報・コラムって感じです。
5月上旬に発表されたグラベルロード用コンポ” SHIMANO GRX “ですが、そのリアディレイラーに一目惚れしてしまった私は、発売されたらすぐに導入しようと画策していたりします。
追記:2019年7月に”RD-RX810″導入しました
GRXシリーズは、既存のロード用コンポとMTB用コンポのパーツの合いの子的立ち位置のコンポとなるため、従来のコンポとミックスで使用する際には、互換性があるかどうかの確認が必要になる部品があります。特に、変速系は適合するギア枚数を揃えるだけではダメで、スプロケットのトップ・ローの歯数がリアディレイラーの許容値内でなければなりません。
適当にパーツを付け替えて許容値オーバーとなる組み合わせにしてしまうと、変速性能の低下のみならず、最悪の場合は部品の破損を伴う事態にもなりかねません。
そこで、GRXシリーズの各リアディレイラーの仕様と既存のロードバイクへの導入に際しての注意点を、備忘録的にまとめておきたいと思います。
GRXリアディレイラーの特徴
GRXシリーズモデルごとの仕様を確認する前に、共通の特徴を確認しましょう。
各モデルごとに対応するギア段数の違いや機械式変速・電動式変速などの違いがあるものの、基本的な特徴・機能については共通となっており、GRXシリーズの全てのリアディレイラーに “SHIMANO SHADOW RD+” という独自技術が採用されています。
これは従来MTB用コンポで採用されている技術で、“ロープロファイルデザイン”と“チェーンスタビライザー” という二つの特徴を備えています。
“ロープロファイルデザイン” とは、パンタグラフ部分の横方向への張り出しを可能な限り抑えた形状のことで、オンロード走行ではライド中に障害物にぶつけることは稀ですが、オフロード走行などの際には岩などの障害物にぶつけてしまう可能性を低減させています。
また、転倒時にはディレイラーの破損やエンド金具の曲がり・破損などがつきものでしたが、それらのリスクも大幅減らしてくれます。
シャドーデザインとも呼ばれており、今世代のロード用コンポ(9100デュラ・8000アルテ・7000 105)でもこのデザインは採用されています。
“チェーンスタビライザー” とは、チェーンのテンションを常に一定に張り、荒れた路面を走ったり車体がホップした際にもディレイラーとチェーンが暴れないようにする機構です。
オフロード走行時には駆動関係トラブルを未然に防ぐ非常に重要なシステムですが、従来のロードバイクではまず必要のない機能でしたので、今世代のロードコンポにも搭載されていませんでした。
しかし、昨年ロード向けスタビライザー付きリアディレイラーのULTEGRA RX がリリースされ、シクロクロス界隈ではかなり話題になっていたみたいです。そしてさらに今回のGRXです。SRAMが幅を利かせているシクロクロス業界ですが、世界のシマノが本腰を入れて取りに来た感じなんですかね。
ちなみに、みんな大好きパリルーベではチェーンスタビライザー大活躍しそうです。石畳走ってる時のチェーンの暴れ方凄いからね!マジで!
Di2仕様のGRXはそのためにリリースしたんじゃないかと思ってます。わりとマジで。
これらの特徴を持ったGRXリアディレイラーはドロップハンドルで荒地を走りたいライダーの強い味方になってくれる訳ですが、GRXの最大の魅力はその機能ではありません。
そうです、見た目です。ルックスです。
もうほんとかっこ良すぎです。前にも書きましたが、ロードコンポの滑らかさとMTBコンポの武骨さを兼ね備えた超絶イケメンリアディレイラーです。
ターミーネーター感というか、ゾイド感というか……男の子心がくすぐられます。
クランクセットには特に何も感じないのですが、ディレイラーは一目惚れでした。
リアディレイラーのラインナップと仕様
それではここからはGRXの各リアディレイラーの仕様を確認していきます。
RD-RX815 / RD-RX817
RD-RX815 RD-RX817
RD-RX815
取付タイプ:直付
フロント×リヤ対応スピード:2×11
最大フロントギア歯数差:17T
トータルキャパシティ:36T
対応トップスプロケット(最小/最大):11T
対応ロースプロケット(最小/最大):30/34T
価格:2万8278円(税抜)
RD-RX817
取付タイプ:直付
フロント×リヤ対応スピード:1×11
トータルキャパシティ:31T
対応トップスプロケット(最小/最大):11T
対応ロースプロケット(最小/最大):40/42T
価格:3万1427円(税抜)
GRXシリーズ最上位機種の800番台の電動11速用RDです。フロント1速か2速かで使い分けることになります。
RD-RX810 / RD-RX812
RD-RX810 RD-RX812
RD-RX810
取付タイプ:直付
フロント×リヤ対応スピード:2×11
最大フロントギア歯数差:17T
トータルキャパシティ:40T
対応トップスプロケット(最小/最大):11T
対応ロースプロケット(最小/最大):30/34T
価格:1万1025円(税抜)
RD-RX812
取付タイプ:直付
フロント×リヤ対応スピード:1×11
トータルキャパシティ:31T
対応トップスプロケット(最小/最大):11T
対応ロースプロケット(最小/最大):40/42T
価格:1万1191円(税抜)
先程と同じく最上位800番台の機械式11速用RDです。こちらもフロント1速/2速でそれぞれ対応するものを選ぶ感じですね。
RD-RX400

RD-RX400
取付タイプ:直付
フロント×リヤ対応スピード:2×10
最大フロントギア歯数差:16T
トータルキャパシティ:41T
対応トップスプロケット(最小/最大):11T
対応ロースプロケット(最小/最大):32/36T
価格:5684円(税抜)
600番台のリアディレイラーはラインナップされておらず、最上位の800番台の下はこの400番台になります。とはいえRD-RX400は2×10速用ですので、RDに関しては上位・下位というより電動11速・機械式11速・10速とそれぞれ使用コンポに合わせて自動的に適合パーツが決まる感じです。
機能的にも全て前述の “SHIMANO SHADOW RD+” が採用されていますので差はありません。
アルテグラが欲しいけど、予算の都合で105みたいな妥協やコンポヒエラルキーからは解放されますのでご安心ください。
全てのグレードが “GRX” の刻印で統一されているのも好感度高いですね。
既存のロードバイクへGRXリアディレイラー導入について
従来のフロント2速のロードバイクに導入する場合は必然的にRX815(電動11速)/RX810(機械式11速)/RX400(10速)のいずれかになります。
ここで気にしなければならないのが最大フロントギア歯数差・トータルキャパ・対応スプロケット歯数(ハイ/ロー)です。
これらの数値を守って使用しなければ、変速性能が低下するだけでなく、チェーン脱落などのトラブルも起きやすくなり、また、最悪の場合には部品の破損に繋がることもあります。くれぐれもメーカーが提唱する使い方で使うようにしましょう。(できるだけ)
最大フロントギア歯数差 :フロントの「”アウター歯数” ー “インナー歯数”」
トータルキャパシティ:”フロントギア歯数差” + “最大スプロケット歯数差”
対応スプロケット歯数:スプロケットのトップとローのそれぞれの適応最大/最小歯数
トータルキャパシティは少々分かり辛い数値でしょうか。以下、私の乗っているスペシャライズドのルーベを例に各数値を算出してみましょう。
SPECIALIZED ROUBAX ELITE 2017 メインコンポ5800系105 2×11速
チェーンリング(前ギア): 50T / 34T
カセットスプロケット(後ギア): 11T(トップ)~ 32T(ロー)
最大フロントギア歯数差 : 50T – 34T = 16T
トータルキャパシティ: ( 50T -34T ) + ( 32T – 11T ) = 37T
機械式11速用のRD-RX810 の許容値は以下の通りです。
最大フロントギア歯数差:17T
トータルキャパシティ:40T
対応トップスプロケット(最小/最大):11T
対応ロースプロケット(最小/最大):30/34T
この場合でしたら、特に何も変更なしで導入することができそうです。
“RD-RX810″買い決定です!
導入を考えている方が他にもいましたら、上記計算に御自身のバイクを当てはめて算出してみてください。場合によってはスプロケットの変更なども必要になることがあるかもしれませんので要注意です。
機械式のデリバリー開始は7月だそうです!そっこーで買ってレビューします!
どうしても今すぐロードバイクにチェーンスタビライザーが欲しい人はこちらをどうぞ。
性能は折り紙付きです。たぶん

SHIMANO(シマノ) ULTEGRA RX RD-RX800-GS リアディレーラー(11S) IRDRX800GS

SHIMANO(シマノ) ULTEGRA RX Di2 RD-RX805-GS リアディレーラー(11S) IRDRX805GS
追記:2019年7月に”RD-RX810″導入しました
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