こんにちは、ペッパーです。
メーカー各社から2020年モデルが出揃う時期になりましたね。
今、スポーツバイク業界、特に北米市場ではグラベルロード・オールロードといったジャンルのバイクが爆発的に流行っていて、そのジャンルだけでも複数モデルをラインナップするメーカーもあるくらいです。
そんな中で“BMC”から登場した新型グラベルロードがかなりイケているので、ご紹介したいと思います。
BMCといえばスイスが誇るガチレーサーブランドです。その研究開発力は業界内でも抜きん出ていて、複雑怪奇なギミックに頼ることなく、フレームの造形や素材の使い方など、設計方面を極限まで煮詰めて高性能バイクを作っているスタイルが堪らなくカッコいいと私は勝手に思っていたりします。
しばしばエンジニアのこだわりとチャレンジ精神が暴走し、稀代の名車あるいは迷車を生み出すところも愛すべきポイントです。SLXとか……IMPECとか……
そんなBMCのイケてる新型グラベルロードが“URS”です。
BMC URS [Unrestricted]

詳細は公式サイトの方からどうぞ
本国では“URS”というモデル名でラインナップされていますが、日本国内では“Unrestricted”の名前で流通するみたいですね。
そもそもURSがUnrestricted (無制限・限りない)の略から来てるみたいですが、なんで変えるんだろう?商標絡み?
面倒なのでこの記事中ではURSの名で呼んでいきます!
URSは45mmまでのタイヤクリアランスや、フェンダー・ラック等のマウント、ダウンチューブ一体型のプロテクター、D型シェイプで振動吸収性に優れるシートポストなど、グラベルロードとして基本的な仕様やトレンドを押さえつつ、2つの大きな特徴を併せ持っています。
1つはシートステーに備わる”MTT”と呼ばれる独自機構です
MTTとは”MICRO TRAVEL TECHNOLOGY”の略で、文字通り極小トラベル(10mm)のリアサス(リアダンパー?)機構です。
これも詳細はサイトで(笑)
本国サイトなので英語ですが、文章読まなくても何となくわかると思います。
外見ではエラストマーがシートステーに埋め込んであるような感じですが、その中には2本のシリンダーガイドが埋め込まれていて、横方向に捩れることなく、縦(伸縮)方向にはかなりアクティブに動くようです。
レース向けのハードテールMTBにも搭載されていることから、機能としては振動吸収というよりも、シートステーの伸縮とチェーンステーの上下方向へのたわみを活かし、後輪の接地性=走行性能を向上させるためのものでしょう。
普段ガレた山道を攻めている私としては非常に気になる機構です。是非1度乗ってみたい。
URSのもう1つの特徴がBMCの提唱する“GRAVEL+ GEOMETRY”の採用です。
エンデュランスロードやグラベルロードによくある、「長めのヘッドチューブで上半身を起こしやすい」「長いホイールベースで直進安定性を重視」みたいなやつと何が違うの?って話ですが、BMCの設計はそのもう一歩先を行っています。というより方向性が少し違う。
あまりジオメトリの話は詳しくないのでボロが出そうなのですが、MTBで言うところの”フォワードジオメトリ”というものに酷似している感じです。
ざっくり言えば、ヘッドを寝かせステムを短くして前輪をより前方に投げ出すように配置し、その分リアセンターを詰めてホイールベースを調整、ライダーのポジションはそのままに前後輪が前に出てきて、相対的に後ろ乗り気味になるって感じでしょうか。
このジオメトリのおかげで、上りでは後輪にトラクションをしっかりと掛けられるようになり、下りでは前方に投げ出されそうな感覚を軽減させてくれるそうです。
直進安定性・ロングライド性能なんてキーワードは置いておいて、より荒地でのアグレッシブな走行にフォーカスした設計ってことですね!
このようにグラベルロードの中でも攻めた設計・コンセプトが見受けられるURSですが、国内展開は完成車2種類のみと控えめなラインナップです。
SRAM APEXで370,000円の“Unrestricted Four”とSHIMANO GRXで500,000円の“Unrestricted Three”
どうせなら280,000円くらいでフレーム売りしてほしいところですが、フタバさんはあまりフレームで売ってくれないよね。
見た目もコンセプトもイカしたURSを購入した方がいらっしゃいましたら、是非私まで御一報を!
ちょっと見せて!ついでにちょっと乗せて!マジで!!
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